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第6节(第2/6页)

    菟Sは警察手帳を見せた。

    それでも男は相変わらず顔の肉を微動だにさせなかった。草薙は一歩前に出た。

    「数分で結構なんです。少し、お話を伺わせていただきたいんです」

    もしかしたら手帳が見えなかったのかもしれないと思い、彼は改めてそれを男の前にかざした。

    「どういったことですか」男は手帳には見向きもせずに訊いてきた。草薙たちが刑事であることはわかっているようだ。

    草薙は背広の内ポケットから一枚の写真を取り出した。富樫が中古車販売店で働いていた頃の写真だ。

    「これは少し古い写真なんですがね、この人らしき人物を最近見かけませんでしたか」

    男は写真をじっと見つめた後、顔を上げて草薙を見た。

    「知らない人ですね」

    「ええ、それはたぶんそうだと思います。ですから、似た人物を見たとか、そういうことはありませんか」

    「どこでですか」

    「いや、それはたとえば、この付近とかで」

    男は眉を寄せ、もう一度写真に目を落とした。脈はなさそうだなと草薙は思った。

    「わからないなあ」男はいった。「道ですれ違った程度の人の顔は覚えてないですから」

    「そうですか」この男に聞き込みをしたのは間違いだったなと草薙は後悔した。

    「あの、お帰りはいつもこのくらいの時刻ですか」

    「いや、日によってまちまちです。クラブが遅くなることもあるし」

    「クラブ」

    「柔道部の顧問をしているんです。道場の戸締まりは私の仕事ということになってますから」

    「あ、学校の先生をなさってるんですか」

    「ええ、高校の教師です」男は学校名をいった。

    「そうでしたか。それはお疲れのところ申し訳ありませんでした」草薙は頭を下げた。

    その時玄関脇に数学の参考書が積まれているのが目に入った。数学の教師かよ、と思い、ちょっとげんなりした。彼が最も苦手な科目だった。

    「あの、イシガミさんとお読みするんでしょうか。表札を見せていただきましたが」

    「ええ、イシガミです」

    「では石神さん、三月十日はどうでしたか。お帰りになったのは何時頃ですか」

    「三月十日 その日がどうかしたんですか」

    「いや、石神さんには何の関係もありません。ただ、その日の情報を集めておりまして」

    「はあ、そうですか。三月十日ねえ」石神は遠くを見る目をした後、すぐに草薙に視線を戻した。

    「その日はすぐに帰宅したと思いますよ。七時頃には帰ってたんじゃないでしょうか」

    「その時、お隣の様子はどうでしたか」

    「お隣」

    「花岡さんの部屋です」草薙は声を落とした。

    「花岡さんがどうかされたんですか」

    「いえ、まだ何とも。それで情報を集めているわけです」

    石神の顔に何かを推察する表情が浮かんだ。隣の母娘についてあれこれと想像を巡らせ始めたのかもしれない。草薙は室内の様子から、この男は独身
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