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第6节(第5/6页)

    買いにくることを、べんてん亭の人たちは知っていますか」

    「えっ」唐突な質問に聞こえたらしく、靖子は言葉を詰まらせた。

    「つまり、あなたの隣に住んでいる男が頻繁に弁当を買いにきていることを、店の人たちはどう思っているか、とお尋ねしているわけです。これは重要なことですから、どうか率直にお答えください」

    「あ、それは、よく来てくださってありがたいと店長もいっていました」

    「私があなたの隣人であることも承知しているのですね」

    「ええあのう、何かまずいことでも」

    「いえ、そのことは私が考えます。あなたはとにかく打ち合わせたとおりに行動してください。わかりましたね」

    「わかりました」

    「ではこれで」石神は受話器を耳から離しかけた。

    「あ、あの、石神さん」靖子が呼びかけてきた。

    「何か」

    「いろいろとありがとうございます。恩に着ます」

    「いやじゃあこれで」石神は電話を切った。

    最後の彼女の一言で、彼の全身の血が騒ぎだした。顔が火照はてり、冷たい風が心地好い。腋の下には汗までかいていた。

    幸福感に包まれながら石神は帰路についた。しかし浮いた気持ちは長続きしなかった。ベんてん亭のことを聞いたからだった。

    彼は刑事に対して一つだけミスをしたことに気づいた。花岡靖子との関係を訊かれた時、挨拶をする程度だと答えたが、彼女の働く店で弁当を買っていることも付け加えるべきだったのだ。

    「花岡靖子のアリバイの裏は取ったのか」草薙と岸谷を席に呼びつけると、間宮は爪を切りながら尋ねた。

    「カラオケボックスでは取れました」草薙が答えた。「顔馴染みらしく、店員が覚えていたんです。記録にも残ってました。九時四十分から一時間半歌っています」

    「その前は」

    「花岡母娘が見た映画は、時間的に考えて、七時ちょうどからの上映だったようです。終わるのが九時十分。その後ラーメン屋に入ったそうですから、話は合います」手帳を見ながら草薙は報告した。

    「話が合うかどうかなんて訊いちゃいない。裏は取れてるのかと訊いてるんだ」

    草薙は手帳を閉じ、肩をすくめた。「取れてません」

    「それでいいと思ってるのか」間宮はじろりと見上げてきた。

    「班長だって知ってるでしょ。映画館やラーメン屋なんてのは、一番裏が取りにくい場所なんですよ」

    草薙がこぼすのを聞きながら、間宮は一枚の名刺を机にほうりだした。クラブ まりあんと印刷されている。場所は錦糸町のようだ。

    「何ですか、これ」

    「靖子が以前働いていた店だ。三月五日、富樫が顔を見せている」

    「殺される五日前ですか」

    「靖子のことをあれこれ訊いて帰ったそうだ。ここまでいえば俺が何をいいたいのか、ぼんくらなおまえでもわかるだろ」間宮は草薙たちの背後を指差した。「さっさと裏を取ってこい。取れないなら、靖子のところへ行け」

  
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