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第9节(第5/6页)

    れから周囲を見回し、低い声を出した。「話はしないほうがいいです。刑事がどこで見張ってるかわからない」

    「ごめんなさい」靖子は首をすくめた。

    弁当が出来上がるまで、二人は無言だった。目も合わせないようにした。

    靖子は通りに目を向けるが、誰かが見張っている気配はまるでない。もちろん、もし本当に刑事が張り込んでいたとしても、気づかれないように行動しているに違いなかった。

    弁当が出来てきた。彼女はそれを石神に渡した。

    「同窓生です」代金を支払いながら彼はぼそりといった。

    「えっ」

    「大学の同窓生が訪ねてきたんです。お騒がせしてすみませんでした」石神は極力唇を動かさずに語している。

    「いえ、そんな」靖子はつい笑顔を浮かべていた。その口元が外から見えないよう、俯いた。

    「そうだったんですか。お客さんなんて珍しいなと思って」

    「初めてです。私もびっくりしました」

    「よかったですね」

    「ええ、まあ」石神は弁当の袋を掟げた。「じゃ、また今夜」

    電話をかけるということらしい。はい、と靖子は答えた。

    石神の丸い背中が通りに出ていくのを見送りながら、世捨て人の雰囲気のある彼にも訪ねてくる友人がいるのだなと意外に思った。

    朝のピーク時が過ぎると、いつものように奥で小代子たちと休憩を取ることにした。小代子は甘いものが好きだ。大福を彼女は出してくれた。辛党の米沢は関心がなさそうな顔をして茶を啜っている。バイトの金子は配達中だ。

    「昨日は、あれからもう何もいってこなかった」茶を一口飲んでから小代子が訊いた。

    「誰が」

    「連中よ。刑事の奴ら」小代子は顔をしかめた。「結構しっこく旦那のことを訊いてきたからさ、夜になって、またあんたのところに行ったんじゃないかって話してたの。ねえ」彼女は米沢に同意を求めた。無口な米沢は小さく頷いただけだ。

    「ああ、あの後は何もないけど」

    実際には美里が学校のそばで質問を受けたのだが、そのことはいう必要がないだろうと靖子は判断した。

    「それならよかった。刑事っていうのは、しつこいっていうからさあ」

    「一応話を聞きにきただけだろ」米沢がいった。「靖子ちゃんを疑ってるわけじゃない。連中にも、いろいろと手続きってものがあるんだよ」

    「まあ、刑事といったって役人だもんね。だけどこういっちゃ何だけど、富樫さん、うちに来てなくてよかったよね。殺される前にうちに来てたらさ、それこそ靖子が疑われるところだったんじゃない」

    「まさか、そんな馬鹿なことあるわけないだろ」米沢が苦笑を浮かべた。

    「わかんないわよ。だってさ、富樫さんがまりあんで靖子のことを訊いてたから、ここに来ないはずはないなんていってたじゃない。あれは疑ってる顔だね」

    まりあんというのは、靖子や小代子が働いていた錦糸町の店だ。

    「そんなこといったって、来てな
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